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  • Takuro Miyazaki

【開催報告】海外と日本!病院勤務からフリーランスへ〜これからの時代の管理栄養士の働き方〜 ②岡井麻悠子さん




 こんにちは、米国登録栄養士の宮﨑です。2022/7/24(日)に開催された第2回目のGNLセミナー「海外と日本!病院勤務からフリーランスへ~これからの時代の管理栄養士の働き方~」の開催レポートの第二弾を報告します!


今回は病院勤務後にフリーランスとして活躍されている米国登録栄養士の岡井麻悠子さんと管理栄養士のますがたみきさんをお招きして、これまでのキャリアや今後の展望、管理栄養士やフリーランスを目指される方へのメッセージなどをお伺いしました。


この開催報告②では、岡井さんのお話しされた内容について紹介いたします。


 

登壇者紹介:岡井麻悠子氏 (米国登録栄養士・インテュイティブ・イーティング講師)



カリフォルニア育ち。2009年に米国登録栄養士を取得。ロサンゼルスのLAC+USCメディカル・センターで臨床栄養士から始め、シーダーズ・サイナイ医療センターで栄養副部長を勤める。仕事は安定していたものの、病院での仕事に疑問を抱えていた。ヨガを通じて自分と向き合う機会を与えられ、2017年に病院を退職。現在摂食障害で悩んでいる方にインテュイティブ・イーティング講師として活動中。2020年LAから長野県に移住。


 

病院勤務で学んだこと


 病院をはじめのキャリアとして選んだきっかけは初めに臨床を経験した方が良いと多くの方から言われたことです。元々予防や公衆衛生などの領域に興味があったのですが、まずは臨床を学ぼうと病院を選択しました。ちょうどリーマンショックの時期と重なったので病院が見つかるか不安でしたが仕事に就けて良かったなという気持ちでした。

 

 はじめの病院では、日本と異なって、いきなり臨床栄養士として病棟を2つ担当しました。入院してきた患者さんをスクリーニングして栄養管理が必要な方を抽出し、栄養管理が必要な方に対しては、患者さんとお会いして栄養をしっかり摂れているかなどのアセスメントを行い、栄養に関する教育をするという流れで、1日8人から12人くらいの方を診てました。アメリカだと調理場で働くスタッフさんと栄養士は綺麗に分かれていて、調理場にはシェフと呼ばれる料理を作る役割を担う人がいます。いくつかの献立が組み合わされたメニューを組むのは登録栄養士ですが、一度メニューを組んだらそこまでで、あとはそれを患者さんごとにシステムからオーダーする流れになります。


 具体的な病棟としては、刑務所と精神科を担当していまして、刑務所から直接運ばれてくる患者さんもいました。ロサンゼルスのダウンタウンだったので、ホームレスやギャングの方も多かったです。その後もICU以外の様々な病棟を担当しました。


 アメリカでは栄養科のマネジメント(管理業務)に興味があれば早い段階でなる方もいて、私が所属していた組織でもマネジメント向けの教育システムもありました。私も臨床以外に幅を広げたい、毎日同じ仕事をやりたくないという思いが強かったので早い段階でマネジメントのキャリアを希望し、サポートを受けながら副部長職や部長職などを務めました。実際に自分の考えたシステムを導入できることや、少し俯瞰的に物事を見られる点も個人的にはとても楽しかったです。


 

フリーランスへのキャリアチェンジと現在取り組んでいること


 病院での仕事にやりがいは感じていたのですが、完全に自由になりたいという気持ちが強く、本当に自分のやりたい仕事ができたらいいなと感じていました。また臨床栄養士として働いているときに、患者さんと話していて、栄養と関係ない話をすごく患者さんがされていて、私はただその悩みやプライベートの話を聞いているだけだったんですけど、すごく感謝されたことが印象に残っていました。で、人は何を食べたかどうかということではなく、自分がどのような悩みを抱えているのか、そこを聞いてほしいと考えているんだなということに気づきました。


 そのような思いを悶々と抱えていたのですが、そのまま仕事をしていると始まらないと考え、何も決まっていなかったのですが退職しました。最初はアルバイトをしたりヨガの資格を取ったりしたのですが、特にヨガの中で結果的に自分と向き合うこととなり、本当に自分のやりたいことをやらないといけないと思うようになりました。そのようななか、登録栄養士の5年更新の期限が近づき、何を勉強しようか考えたときにインテュイティブ・イーティングに出会いました。


 インテュイティブ・イーティングはその人の部分を含めたり栄養だったり健康管理という点がしっくりきました。しかも登録栄養士の資格も100%活用できるということで、過食症や摂食障害の方、ダイエットに悩んでいる方向けて指導を始めました。病院を辞めて一年後くらいにはフリーランスとしての仕事を始めていたいと思います。


 アメリカではまず初めにヨガ教室などでインテュイティブ・イーティングの授業を始め、その後はオンラインに移行しました。1対1のコーチングの8週間プログラムを作り、様々な患者さんに対してインテュイティブ・イーティングを提供しました。


 日本に移住してからは、日本でインテュイティブ・イーティングや摂食障害という言葉もあまり浸透していなかったので、過食症の方にフォーカスして8週間のオンライングループセッションを提供するようになりました。


 このプログラムでは、まず初めに自分の人生全体・ビジョンなどを描いてもらい、そして自分と体、食事の関係を理解していきます。どうやったら食事と上手に付き合えるのか、そこを見つめ直してもらいます。ゆっくりご飯を食べて、コミュニケーションをとりながら、頭でカロリーや栄養を考えるのではなく、体の声と向き合ってもらいます。お腹が空いている、何を食べたい、そうゆうところに応える練習をし、過食症などがある場合はその原因を探っていきます。


 そしてその後に自分に対して食事を許可する、その調整を導入して行って、あとは体に受け入れるということに進んでいきます。


 またフリーランスとして集客も大切なので、インスタグラムやポッドキャストなどで発信しています。また病院などで働く方や管理栄養士さんに知ってもらいたいという気持ちもあって、大学などで話をさせていただいたり、学会等で発表したりもしています。


 

将来展望


 日本ではまだ新しいインテュイティブ・イーティングを、講座に加えて、大学や学会、医療従事者と繋がりながらもっと広めていきたいと思っています。またリトリートに興味があり、私自身もリトリートセンターに行って自分を見つめ直しながら今の活動に至っているので、リトリートを広げていきたいと思っています。


 またインテュイティブ・イーティングの広げ方としては実態調査や健康への影響等に関してデータをとりながら進めて行ければと思っています。データがあれば医師などにもより理解してもらって取り入れてもらえるのではと思います。



 

今回は7/23(日)に行われたオンラインイベント「海外と日本!病院勤務からフリーランスへ~これからの時代の管理栄養士の働き方~ 」の開催報告第2回目として、岡井麻悠子さんさんのお話を掲載させていただきました。


 岡井さんは病院で目の前の仕事に取り組み、プロモーションを重ねながらもご自身の情熱と向き合い、インテュイティブ・イーティングにフォーカスしたフリーランスとして活躍されています。ご自身のパッションに忠実にキャリアを歩まれている姿は本当に素敵だなと思いました。

 日本におけるインテュイティブ・イーティングの普及は課題も多いと思いますが、岡井さんの行動力で突破されるのではと思います。これからの活躍がますます楽しみです!



【執筆者:宮﨑拓郎】



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