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  • Takuro Miyazaki

【開催報告】海外と日本!病院勤務からフリーランスへ〜これからの時代の管理栄養士の働き方〜 ①ますがたみきさん



 こんにちは、米国登録栄養士の宮﨑です。今回は2022/7/24(日)に開催された第2回目のGNLセミナー「海外と日本!病院勤務からフリーランスへ~これからの時代の管理栄養士の働き方~」の開催レポートを報告します!


今回は病院勤務後にフリーランスとして活躍されている米国登録栄養士の岡井麻悠子さんと管理栄養士のますがたみきさんをお招きして、これまでのキャリアや今後の展望、管理栄養士やフリーランスを目指される方へのメッセージなどをお伺いしました。


この開催報告①では、ますがたさんのお話しされた内容について紹介いたします。


 

登壇者紹介:ますがたみき氏 (管理栄養士・はれいろごはん代表)



ますがたみき氏 (管理栄養士・はれいろごはん代表)

2005年新潟県立女子短期大学専攻科卒業後、管理栄養士免許を取得し長岡赤十字病院で6年間勤務し様々な症状の栄養相談やNSTに取り組む。自身の妊娠を期に退職し、一男一女の子育てを経て2017年フリーランスの管理栄養士として『はれいろごはん』を創業。自身の考えた【食能】をキーワードに、自治体、保育園、学校、子育て支援センター、産後ケアハウス、歯科などと連携し、育児中のお母さんや子どもたちに向けたセミナー、料理教室、子どもの食事相談など予防医療につながる活動を行っている。


 

*病院勤務で学んだこと

 「人が食べて育つ」というところに興味があり、大学の研究室でも子どもの食を卒業論文のテーマに選んでいました。ですので、元々学校の栄養士さんになりたいと思っていたのですが、深堀して考えた時に「人が食べて生きる」という命のところまで興味が広がり、命の現場である病院に就職してもっと学ぼうと、地元の急性期病院を選択することにしました。


病院では、疾患ごとの味つけや献立内容を熟知するため、またその食事を例に栄養指導ができるようになるため、まずは調理場に入って、調理場がどのように回っているのかというところを1年ほどかけてしっかり勉強した後に献立作成に携わるようになりました。


その後、外来や病棟での食事指導などの形で患者さんに直接接するようになりました。具体的には白血病や腎臓、糖尿病などの病棟を担当しました。そしてその後NST(Nutrition Support Team)で多職種連携さまざまな患者さんの対応を行うようになりました。


 病院では、大学での座学では学べないような深いレベルで、病気や検査値の見方、処方される輸液や薬について学んだり、また患者さんと向き合うカウンセリングなどを通して患者さんの背景なども踏まえた上で食事の提案を行うことなどを学びました。


 また多職種連携で知識を持ちあって患者さんの解決策を探すということもしました。その中で「あ、こうゆうアプローチがあったんだ!」などの気づきもあり、様々な専門職の人がタッグを組んで課題に取り組むことの重要性を学びました。



 

*フリーランスへのキャリアチェンジ


 病院に勤務していた頃、生活習慣病の患者さんに食事指導をしていたときに、若い頃から健康的な食生活についての情報に触れる機会があることでもう少し別な結果になっていたんじゃないかなと思うことが度々ありました。


 そして出産を経験した際に、まずは我が子としっかり向き合いたいと思い病院を退職したのですが、栄養の知識があってもなかなか息子が離乳食を食べてくれないとか、育児書に書いてある通りに進まない経験に加え、親子が集まる子育て支援センターに行くと子どもの食の悩みが尽きないお母さんたちがたくさんいるのを見て、地域の子育ての場で管理栄養士としての資格を活かせるのではないかと思い始めました。


 このような経験から、「社会復帰するときは病院ではなく予防の領域で働きたい」「行政などではなく自分のやりたいことができる仕事をしたい」と思い、フリーランスという道を選択しました。



* 現在の仕事内容とやりたいこと

 具体的な仕事としては本当に様々なことに取り組んでいて、たとえば市町村の受託事業で離乳食講座を担当したり、保育園や小学校、中学校で講演をしたり、高校生へ味覚授業を行ったり、自宅料理教室を開催したり、歯科の先生方とコラボレーションしたりといった具合です。単発単発で、毎日別の仕事をしています。午前と午後でも仕事が違うので、切り替えてやっています。


 集客については、最初の頃は妊婦さん向けの講座など友達や知り合いに声をかけて自主開催をして、そこから口コミやSNSなどで拡散して集客していきました。その後、企業などからもお声がけなどをいただけるようになりました。


 このように仕事内容は多岐に渡りますが、自分が心からやりたいと思える仕事を選ぶようにしています。私は地域づくりに貢献していきたいので、地域づくりにつながるようなお仕事については未経験でも飛び込むようにしています。


 私は10年後、今子どもたちが大きくなって暮らす地域の健康寿命が伸びていて、心身ともにみんなが幸せであってほしいなと思って活動に携わっています。私一人でできることは限られていますが、同じ志を持った他職種の方や、子どもを真ん中に繋がっている保護者、農家さん、飲食店などと一緒に、知識を共有し連携しながら進んでいきたいと思います。


 また、人材育成にも携わりたいと思っており、大学生、高校生向けに管理栄養士の働き方を紹介したり、各現場で働く先輩栄養士から話が聞けるような機会づくりにも取り組んでいます。今後は、入社したての若い管理栄養士さんとマンツーマンで、食事指導の症例検討や悩んだ時にサポートできる体制がつくれたらと思っています!



 

 今回は7/23(日)に行われたオンラインイベント「海外と日本!病院勤務からフリーランスへ〜これからの時代の管理栄養士の働き方〜 」の開催報告第一回目として、ますがたみきさんのお話を掲載させていただきました。


 フリーランスになられたきっかけには、病院でバリバリ働かれたからこそのさまざま経験と子育てを通してますがたさんが考えたこと、感じたことがあるわけですが、その内容にとても熱いパッションを感じました。多くの管理栄養士さんにとって参考と刺激になるお話だと思います。自分の思いを起点にさまざまな方に働きかけ、巻き込みながらできることを広げていく姿に私自身もとても刺激を受けました。


 ますがたさんは、管理栄養士としての知識と経験もさることながら、「この人ならお願いしたい!」と思われるナイスで接しやすい人柄をお持ちです。


 これからの活躍をますます楽しみにしています!^^


次回、岡井麻悠子さん分のイベントでのコメント内容をアップしますのでぜひお楽しみに!


【執筆者:宮﨑拓郎】



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